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NHKラジオ「手段の目的化を防ぐ」を聞いて

2021年12月29日 水曜日

12月29日朝、6時40分過ぎからNHKラジオ第一放送のマイ!Bizコーナーで「“手段の目的化”を防ぐ」と題した横浜創英中学・高等学校校長の工藤勇一先生のお話を聞きました。

・勉強の本来の目的は自ら考え行動する自立した子どもを育てることだが、良い成績をとることが目的となっているのではないか。

・また、宿題が多ければ多いほど、自ら学ぶ時間は失われる。また、わからないところを飛ばして、わかるところだけ手を付ける習慣がついてしまう。しかし、わからないところに時間をかけるほうが、学力は上がる。

・そこで、前任の麹町中学で、全ての宿題と定期考査を廃止し、代わりに、単元ごとのテストを行うとともに、生徒には成績が不本意だった場合に、再テストを受ける権利を与え、再テストの点数が成績として評価される仕組みを導入した。

・結果として、生徒は、初めのテストで正解出来なかったことについて、自ら調べたり、人に聞いたりして、勉強してから再テストに臨むようになった。

・結果として、上の学年に進むにしたがって、短時間で効果の上がる勉強方法を自分なりに身に着けることができた。

というお話でした。

私自身、日々、わからないことについて説明を聞いたり、自ら調べたりの連続ですので、なるほど、と思いました。

また、3年近く前にEdTech推進議員連盟のメンバーで、麹町中学校を訪問し、「タブレットとAIソフトを活用した数学の個別最適化」の授業を視察したことを思い出しました。

生徒たちは、それぞれのタブレットで問題を解き、間違うと、ソフトの案内で間違いの原因となった理解不足の部分の説明を読み、基礎問題を解いて、戻るという方式で学んでいました。友達と教えあう風景も多く見られました。この方法で、これまでの板書方式に比べて、大幅な授業時間の短縮が可能となり、確保できた時間で、いわゆるSTEAM教育を行うことができるようになったとのお話も伺いました。

今後、さらに様々な場面で一人一人に合わせたオーダーメード教育が可能となるとよいと思います。

同時に、「“手段の目的化”を防ぐ」ということの重要性を改めて感じました。

惰性に流されることのないよう、日々、何を目的として行動しているのかを確認しながら、活動していきたいと思います。