5月11日は、昨日に続いて、中山間地農業を元気にする委員会の進藤金日子委員長、長谷川淳二事務局長、高知県からご参加をされた尾崎正直幹事とともに中山間地農業を元気にする委員会で愛媛県と高知県での取り組みを視察しました。

午前8時からは、愛媛県の松野町役場において、「富岡集落協定」の皆さまとの意見交換会を行いました。
はじめに、私から、総合農林政策調査会長の立場でご挨拶を申し上げました。

続いて、富岡集落協定の須田正文代表、松野町の坂本浩町長をはじめとする皆さまからご挨拶と、富岡集落協定における活動状況と地域計画での取組等についてご説明を頂き、質疑と意見交換を行いました。
5つの集落協定を1協定に統合し、土地改良区に事務支援業務を委託することにより、共同活動費を通じた共同機械の購入や事務負担の軽減を実現されているモデルケースだと感じました。

意見交換会終了後に富岡集落協定の皆様と記念撮影をしました。

午前9時からは、松野町のNPO法人森の息吹において、「ジビエ加工・販売施設視察」を行いました。
はじめに森の息吹の森下孔明施設長より、施設内の説明と共に、シカのもも肉の処理の実際の手順を見せて頂きました。

続いて、会議室で、ハムやソーセージなどを試食させて頂きながら、施設の設立の経緯や令和3年度の鳥獣対策優良活動表彰において農林水産大臣賞を受賞された取組、ジビエの販売状況等についてご説明を頂き、質疑を行いました。

施設の入り口近くにあるドッグフードやキッチン向けの加工肉の直売コーナーで、記念撮影をしました。

午前11時30分には、高知県の四万十町にバスで移動し、昼食会場である道の駅あぐり窪川レストランふうどに到着しました。
昼食は、全国丼グランプリで金賞を受賞した「窪川米豚丼」を頂きながら、四万十町や高知県の皆さまと懇談を行いました。

午前12時半過ぎからは、四万十町のクラインガルテンしまんとにおいて、「滞在型市民農園視察」を行いました。
株式会社SHIMANTO TOWN STORYの高瀬直史代表取締役から、クラインガルテンしまんとの開園による2拠点居住が地域への移住・定住に着実につながっている、とのお話を伺い、クラインガルテンのもつ可能性を再認識しました。

クラインガルテンの利用者や管理者の皆様と記念撮影をしました。

午後1時過ぎからは、四万十町の次世代施設園芸団地において、「四万十とまと株式会社」の施設を視察させて頂きました。
四万十とまと株式会社の山本喜代春代表取締役から、オランダ方式のハウス内の環境管理によるトマトやパプリカの生産方法について詳しくお話を伺い、次世代施設園芸の大きな可能性を感じました。

四万十とまと株式会社で生産されているトマトとパブリカです。

午後2時半前には、「床鍋・影野農地保全会」現地視察と意見交換会を行いました。
まず、ライスセンターで地域のコメ生産の実状についてのお話を伺いました。

続いて、条件不利地で耕作放棄になっていた土地を改良し、栗の木を植えて再生を図っている現場で説明を伺いました。

続いて四万十町の影野コミュニティセンターにおいて、行われた意見交換会では、私から、総合農林政策調査会長の立場でご挨拶をしました。

引き続いて、床鍋・影野農地保全会の浜田好清会長、四万十町の森武士副町長をはじめとする皆さまからご挨拶と、地域計画の策定状況や中山間地域における広域連携事業の取組等について説明を頂き、質疑と意見交換を行いました。
集落営農組織四万十農産と集落活動センター仁井田のりん家が連携し、農村の営農と暮らしを一体で守る仕組みを構築されていること、ドローンを活用した直播など、あらたなスマート農業にもチャレンジされようとしていることなどに感銘を受けました。
視察終了後、バスで高知龍馬空港まで移動し、6時半過ぎの飛行機で羽田空港に出発しました。
2日間にわたり、現地の皆さまのご協力により大変充実した視察・意見交換を実施することが出来ました。ご案内ご対応を頂きました皆さまに心から感謝を申し上げます。
今回の視察でお伺いしたご意見や課題等を踏まえ、中山間地農業の発展に向けた制度の充実や予算の確保に力を尽くしてまいります。