2011年6月 のアーカイブ

明るい県政を進める会幹部役員会に出席

2011年6月10日 金曜日

本日(6/10)は、伊那本部事務所で開催された「明るい県政を進める会 幹部役員会」に出席しました。

桜井代表の挨拶に引き続き、まず、JA上伊那の下村営農部長からお話をお聞きしました。

「原発事故に関わる対応と方針」や「東日本大震災の教訓をふまえた農業の復権について」、さらに「TPP交渉への参加の検討をめぐる論点」などについて、資料に基づいて分かりやすくお話しいただきました。

長野県は農用地土壌の放射性物質の測定を県下8か所で実施しましたが、農産物を生産する上で問題のない値であったそうです。

しかしながら、東北3県を中心に、5/19現在判明しているだけでも、農林水産業の被害は1兆7743億円、うち農業被害は7632億円におよんでいるとのこと。

特に、原発事故による出荷制限・自粛や価格下落による損害が拡大しており、事故の早期収束を図ることが農業にとっても最重要課題であることを痛感しました。

 

次に、私から、政治の動向について、概括的なお話をさせて頂きました。

震災発生以来、3か月が経つが、民主党の誤った政治主導により現場や官僚の知恵や情報がうまく生かされず、復旧・復興の取り組みが遅れていること、その原因の一つが民主党内からもおもいつきや独裁的なやり方が批判されている菅首相にあること、不信任案は否決されたものの、本格的な与野党協力を実現するためには、首相の辞任が必須であることなどについてお話しました。

 

役員会の議事として、秋に「予想される伊那谷災害と対応について」をテーマに、シンポジウムを開催する計画が承認されました。


(下村営農部長から、内外の農業情勢についてお聞きすることができ、大変勉強になりました。)

 

役員会の後、「明るい県政を進める会」の役員の中で、4月の統一地方選挙で当選された駒ヶ根市議会議員の中坪宏明先生と、南箕輪村の小坂泰夫先生の当選を祝う会が開催され、会として花束を贈呈しました。

地域の工夫や意欲が大切になっている今、市町村議会の果たす役割は益々重要になっています。両先生には、議会の中核としてさらにご活躍を頂きたいと思います。


(祝賀会のはじめに、役員全員で記念撮影。中央左側が中坪先生、右側が小坂先生です。)

伊那市初の認定子ども園開園、青年海外協力隊壮行会に出席

2011年6月9日 木曜日

本日(6/9)は、上伊那初の認定子ども園である「敬愛幼稚園・敬愛保育園」の開園式に出席しました。

認定子ども園のスタートにより、これまでの敬愛幼稚園での3歳から5歳の子どもたちに加え、併設された敬愛保育園において6カ月から2歳の子どもたちの受け入れが可能となりました。

保育園の定員は24名ですが、今月末現在で13名の子どもたちが通園するそうです。

また、幼稚園・保育園ともに最大で朝7時30分から夜19時まで対応していただけるとのことで、お母さん方の強力なサポート拠点になることと思います。

また、従来の保育園では、原則としてお母さんが就労していることが入園の条件となっていましたが、認定子ども園では、就労の有無を問わないため、何らかの事情で仕事をやめても施設を変わらなくてよいというメリットもあります。

さらに、来年度からは給食室を拡大し、幼稚園を含め、園全体の給食がスタートするそうです。食育の面でも良い効果が期待できそうです。

本園が地域のモデルとして、子育てをサポートする拠点として発展されることを期待したいと思います。


(アトラクションとして、年長さんたちによる鼓笛隊の演奏が披露されました。元気できびきびとした動きで、本当に素晴らしかったです。)


(テープカットに合わせ、風船を放すため、全員で風船をもってスタンバイ。)


(風船が空に飛び立つと、子どもたちの歓声が起こりました。)

 

昼には、国際協力機構(JICA)の駒ヶ根青年海外協力隊訓練所で開催された平成23年度第一次隊派遣前訓練壮行式に出席しました。

全国から集まり、本日訓練を終了し、まもなく海外に行かれる隊員の皆さんは217名。39カ国に向かう予定だそうです。

懇親会でお会いした、ホンジュラスに赴任予定の女性は、小学校で算数を教えるとのこと。2年の派遣期間を終えたら、日本で小学校の先生になり、体験してきたことなどを子どもたちに伝えたいと夢を語ってくれました。

JICAの支援は、幼児教育、青少年活動、体育、理数科教師、環境教育、防災・災害救援、看護師など多岐にわたっていますが、いずれも派遣先の国の発展を支える顔の見える支援であり、世界各国から高い評価を受けています。

若い皆さんが、日本を代表して国際貢献をしてくださることに心から敬意と感謝を表したいと思います。


(私は、乾杯の音頭を兼ねて、お祝いを述べさせていただきました。皆さんの元気なパワーを感じた壮行会でした。)

売木村を訪問、飯田下伊那菓子組合懇親会に出席

2011年6月8日 水曜日

本日(6/9)は、売木村後援会の清水秀樹支部長にご同行を頂き、村内の皆さまを訪問しました。

清水支部長もメンバーの一人である「有限会社ネットワークうるぎ」の事務所では、iターンで売木村に来られて農業を中心に仕事をされている皆様にお会いすることができました。

「ネットワークうるぎ」では、現在コメを4ha、トウモロコシを1ha作っている他、オートキャンプ場の植栽管理の仕事をされているそうです。

3年前から、農林水産省の「農の雇用事業」を活用し、一人あたり月8万9000円の補助金を得て、iターンで来られた方の採用を進めてきました。



恵那市出身の遠山政良さんは、これまで花屋さんをされていましたが、昨年「農の雇用事業」でうるぎに来られ、今年は社員として「ネットワークうるぎ」で働いています。うるぎは、トマトやトウモロコシの味が違い、とてもおいしいこと、売木村の人たちの人柄のよいことを感じているそうです。

大波淳志さんは、埼玉県出身の29歳。今年の2月に結婚され、3月には女の子が誕生されたそうです。2年前に友人が泰阜村に移住したのをきっかけに、家探しをし、売木村に来ることにしたとのこと。

大畑ひとみさんは、知立市出身。遠山さんの奥さんの妹さんで、これまで名古屋市で幼稚園教諭を4年間務められ、現在は「ネットワークうるぎ」の2階にある喫茶店のお手伝いをされています。売木村は、子どもたちが元気にあいさつをしてくれるなど、子育てするには良いところだと感じているそうです。ご縁があればこちらで結婚してもよいと考えているそうです。

名古屋出身の水野まさ子さんは、5~6年前に村民モニターとして野菜作りや季節の行事に参加された経験があるそうです。現在、阿南町新野地区のクラインガルテンに住み、「ネットワークうるぎ」に通い、事務の仕事をされています。

社長の後藤由行さんは、木工の仕事を長年されてこられたそうです。未経験の人が農業を身につけるには1年は短すぎるので、現在1年限定の「農と雇用事業」を少なくとも3年に延長してほしいとのご意見を頂きました。また、冬の仕事をつくる必要があり、現在干し柿の加工を手掛けることを考えておられるそうです。

「ネットワークうるぎ」の農業部門の責任者を務めている金田国茂さんのお話では、売木村のはざかけ米は評価が高く、60kg約2万円で販売しているとのことです。現在年間約200俵を生産していますが、手間をかけているため人手が足りず、なかなか生産量を増やせないのが悩みとのことでした。

20代から30代の皆さんが売木村に移り住んで頑張っており、それを村の有志で立ち上げた会社がサポートしているお話をお聞きし、とてもうれしく感じました。

こうした動きが広がるよう、支援の仕組みを強化していくことが大切であると思います。


(前列左から大畑ひとみさん、清水秀樹支部長、私、後藤由行社長、金田国茂さん、後列左から水野まさ子さん、遠山政良さん、大波淳志さんです。皆様、お忙しい中、お話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。)

 

その後、清水秀樹支部長のご案内で、村内でお世話になっている皆様にお会いし、様々なお話を伺うことができました。

その中で、問題だと感じたのは、「財団法人育てる会」の補助を得ながら29年間にわたって行ってきた小中学生の山村留学が減少しており、今年は新たに1人のみの受け入れとなっていることです。原因をお聞きすると、親の負担が初期費用に加え、年間120万円ほどかかり、不況に加えて国の補助の削減の影響が出ているのではないかとのことでした。

山村留学は、課題を抱えた子どもたちが農村での生活を通じて、元気になるという素晴らしい成果を上げているプログラムであるだけに、その支援削減には大きな疑問を感じます。

 

夜には、飯田下伊那菓子組合(黒田誠理事長)の定期総会後の懇親会に出席しました。

懇談会で皆様からお話をお聞きすると、今回の震災では、関東や東北向けの需要が伸びたが、包装資材が足りず、その確保ができなかった会社は売上減少という結果となったとのことでした。

お菓子は、飯田下伊那の観光の顔であり、産業の大きな柱でもあります。これからのリニア中央新幹線や三遠南信自動車道の開通時に向けて、さらに発展を期待したいと思います。


(市民の皆様も、お菓子は当地域の特産品としてしっかり認識されています。さらに魅力あるお菓子作りに向けて、是非ともご活躍を頂きたいと思います。)

伊那市西箕輪地区を訪問、宮田村、駒ヶ根市で企業を訪問

2011年6月6日 月曜日

本日(6/7)は、伊那市西箕輪地区に伺い、西箕輪の白鳥定己会長、伊那市後援会の平沢事務局長とともに支援者の皆様を訪問しました。


(右から、白鳥定己会長、新たに事務局長をお引き受けいただく白鳥洋司さん、私、前事務局長の小林さんです。)

みはらしファームでは、泉沢勝人さんからお話を伺いながら、おいしいイチゴを頂きました。今年のイチゴ狩りは6月12日までで、その後来年に向けた準備が始まるとのことです。


(お話を伺った有賀さん、白鳥会長、私、伊那市後援会平沢事務局長です。)

 

みはらしファームでは、初代代表を務められた有賀正喜さんにもお会いすることができました。

「みはらしファームも全面オープンから約12年経過し、多くの方々に訪れて頂いているが、修学旅行で300人規模の皆さんが来ても一堂に会して食事をする場所がない。そば打ち体験やおやきづくり体験も約30人ぐらいでいっぱいになってしまう。近隣の農協の施設などを有効活用して、大勢のお客様にも対応できるようにすることも考えていきたい。」とのお話でした。

常に皆さんに喜んでももらえるように努力していきたいという有賀さんの取り組みを応援していきたいと思います。


(中央が有賀正喜さんです。農業をめぐる様々なお話をお聞かせ頂き、本当にありがとうございました。)

 

午後には、まず宮田村の株式会社ティービーエムを訪問し、唐沢敏治副社長にお会いしました。

株式会社ティービーエムは、発電機や航空機に使われるタービンブレードを中心に製造されています。

唐沢副社長からは、
・福島第一原発は50年前の設計であり、一方で10年前に完成した女川原発では問題が起きていない。その違いを明確にし、すべての原発が危険であるかのような報道は改めるべき。
・地熱発電には、近隣の温泉地の源泉が枯れるなどのリスクもある。風力発電も、台風で破壊される場合がある。小規模水力は、長野県内でもすでに取り組みが始まっているところがある。
・中部電力では、新潟の天然ガスによる発電所が来年稼働見込みであり、浜岡原発の3/4の電力供給が確保される見通し。
・さまざまな取り組みにより、電力の安定的確保の努力をしていくことが必要。
などのお話をお聞きしました。


(唐沢副社長には、貴重なお話をありがとうございました。他国の企業に負けない技術力を持つティービーエムのさらなる活躍を期待します。)

 

次に、駒ヶ根市の塚田理研工業株式会社を訪問しました。下島康保社長とカーネーションづくりをされている花卉農家の中村満郎さんにお会いし、工業や農業について、様々な提言を頂くことができました。

下島社長からは、
・韓国は、ウォン安政策、各国とのFTA締結、法人税率引き下げなどで景気がよい。日本も学ぶべきところを政策に取り入れてほしい。
・中国向けに1コ100円の部品を輸出すると、関税などで150円になってしまうため、中国での生産を要請されている。FTAを締結して関税がなくなれば、日本国内で生産を続けることも可能になる。関税撤廃の努力をして欲しい。
・浜岡原発の停止により、電力供給が不安定になるリスクが高まっている。電力の安定供給は最重要課題。
・地方の企業の存立のための大きな条件は、道路・鉄道などの交通網整備。リニアと三遠南信をさらに推進して欲しい。
などのご意見を頂きました。

中村さんからは、
・現在の農協は、金融中心であり、専門の技術員も少なく、必ずしも農民のためになっていない。花や果実の輸出の窓口としての機能をしっかりと果たしてもらいたい。
・農地を集積し、やる気のある専業農家を支援して欲しい。相続で農地が細分化されることも問題。
・農業を本気でやりたい人に農業をさせるとともに、採算を問わない趣味で農業をやりたい人の希望にも対応すべき。
・戸別所得保障は、努力しないでも金がもらえるという点で問題。
・自民党時代の政策では、強い農業づくりの補助事業が省エネ設備導入などに役に立った。
などのお話をお聞きしました。

 

懇談の後、昨年12月から限定生産されているスーパーカー、レクサスのLFAを見せて頂きました。LFAの車内のメッキパーツはすべて塚田理研工業が受注し製造したそうです。

LFAは、トヨタがレクサスブランドでつくった初めてのスーパーカーです。世界56か国で500台の限定販売となり、日本では165台が販売されています。価格もスーパーで3750万円とのこと。それでも、国内では数倍の予約申し込みがあり、抽選で購入者が決められたそうです。

室内のドアノブやコンソールなど、様々なところに、いぶし銀のようなパーツが使われており、その質感の高さに感激しました。

LFAを見ると、日本のモノづくりの美的感覚の高さを実感することができます。それを地元の企業が支えているというのはとてもうれしいですね。


(右が下島社長、左が中村さんです。LFAは、本当にカッコよかったです。)