2013年9月 のアーカイブ

清和研研修会2日目、野菜加工センター、永井農場、佐久総合病院を視察、「資源・エネルギー戦略調査会合同会議」開催

2013年9月2日 月曜日

9月2日は、清和政策研究会研修会の2日目。若林けんた先生とJA長野中央会の皆様のお力添えで、東信地域にある農業関係施設を視察しました。

午前8時半にホテルをバスに乗って出発し、午前9時から御代田町の「JA佐久浅間 野菜加工センター」を視察しました。

初めに、主な製品であるカットレタスが関東地区のマクドナルドの商品に入っているレタスのほとんどを支えていること、佐久総合病院の病院食用にも様々なカット野菜を供給していること、さらに「レタ酢」や「レタス焼酎」などの加工製品の製造や、残さを炭化させ、土壌改良材としてリサイクルしていること等の説明を受けました。

次に、HACCP対応のため、頭から靴までを覆い、エアーシャワーを浴びてから工場内の見学をさせて頂きました。手作業でレタスの芯をくりぬき、色の濃い外側の皮を分ける作業をみました。さらに、洗浄、カット、冷却、袋詰め、箱詰めなどの工程を見せて頂きました。

この工場は約20億円かけて建設されたとのこと。夏の間は、近隣や県内のレタスを加工しますが、それ以外の時期には、九州や台湾、さらにアメリカからもレタスを買い付けて一年中稼働していると聞いてびっくりしました。


午前10時過ぎには、東御市の「株式会社 永井農場」を視察しました。

創業者の永井忠さんは、農業高校卒業後、昭和37年に自作地70アール、借地1ヘクタールで米、麦、養蚕と1頭の酪農から経営を開始し、現在は自作地25ヘクタール、借地26ヘクタールで酪農・稲作・果樹・野菜の複合経営にまで発展させてこられました。酪農は、現在43頭まで規模拡大しています。

平成3年に就農した長男の進さんとおせんべいや味噌、乳製品などの加工や飲食部門にも積極的に取り組み、平成23年には「第40回日本農業賞大賞(個別経営の部)」を受賞されています。

永田農場は、周辺の農家の皆さんの米を精米するライスセンターをつくったり、農作業の受託を行う等、地域の農業にとっても無くてはならない存在となっています。

現在の体制は、役員4名、社員9名、アルバイト2名の15名ですが、特に若い皆さんが生き生きと農業に取り組んでいるとのお話に感動しました。全国のモデルとして、さらなる発展を期待したいと思います。


午後11時半過ぎには、佐久市でJA長野厚生連の「佐久総合病院」を視察しました。

佐久総合病院では、建物の老朽化や診療圏の拡大などに対応するため、現在「佐久医療センター」と「佐久総合病院」への分割再構築を進めています。

初めに、佐久市役所近くに建設中の「佐久医療センター」をバスの車中から見学しました。このセンターの敷地は東京ドーム3個弱の面積の土地に建設され、これまでの佐久総合病院の機能の内、救命救急医療、急性期の循環器病診療、がん診療、周産期母子医療を切り出して担当するとのこと。来年の3月1日の開院に向けて、建物の8割以上が完成していました。

次に、現在の佐久総合病院に伺い、統括院長の伊澤敏先生から、「佐久病院の歴史・医療 分割再構築」について説明を頂き、その後2班に分かれて院内を見学させていただきました。

屋上ではドクターヘリを見せて頂きました。現在長野県ではドクターヘリが佐久総合病院と信州大学付属病院に配備されており、平成24年度は、1108件の要請があったそうです。こうした面でも、佐久総合病院が長野県医療の中核を担っていることがわかりました。


午後1時前には、佐久市の割烹「花月」で地元名物の鯉料理を頂くとともに、食事の後はお店の裏にある「ぴんころ地蔵」にお参りをして、「ぴんぴんころり」ができるよう、お祈りしました。


その後午後2時過ぎの新幹線で佐久平駅から東京駅に向かい、午後4時からは、党本部で開催された「資源・エネルギー戦略調査会及び経済産業部会 合同会議」に出席、司会進行を行いました。

初めに、山本拓調査会長から、福島第一原発事故発生当初から今日までの東電、政府、保安院、規制庁などの対応の経緯などについて解説を頂き、引き続き、原子力規制庁と資源エネルギー庁から「汚染水の現状と今後の対策」についての説明を聞いた後に、質疑応答を行いました。

出席された先生方からは、汚染水問題について、解決に向けた抜本策が必要であること、現状では、具体的にいつまでに何をするのかが明確でないことなどについて、約1時間半にわたり、厳しいご指摘を頂きました。

汚染水の発生を抑制し、安定して処理することが、廃炉に向けた第一歩となります。その道筋を明確化するため、9月4日に合同部会を再度開催し、引き続き、検討を行うこととなりました。


(「JA佐久浅間 野菜加工センター」で、加工製品の説明をうけているところです。)


(「レタス焼酎」と「レタ酢」を試飲しました。特に「レタス焼酎」はおいしいと好評でした。)


(工場見学の前に、全身白づくめになりました。私の右は鈴木淳司先生です。)


(左から、JA信州上田の芳坂榮一組合長、永井農場の永井忠さんと御子息の永井進社長です。)


(永井農場のライスセンターで見学者全員で記念撮影をしました。)


(立派な乳牛にも会うことができました。)


(建設中の「佐久総合病院 佐久医療センター」の様子です。ほぼ外観が出来上がっていました。)


(佐久総合病院の会議室で、総括院長の伊澤敏先生から、佐久病院の歴史・医療と分割再構築についての説明をお聞きしました。)


(ドクターヘリの前で、一緒に見学した皆様と記念撮影。)


(「花月」では、食事の後で大女将と若女将、町村会長、若林先生とともに記念撮影をしました。)


(健康で長生きし、楽に大往生することを願って建立された長寿地蔵尊「ぴんころ地蔵」にお参りをしました。)


(「資源・エネルギー戦略調査会及び経済産業部会 合同会議」での開会の挨拶です。)


(山本拓調査会長からは、福島第一原発事故対応の経緯などについて初めにお話を頂きました。)

清和政策研究会の研修会に参加

2013年9月1日 日曜日

9月1日は、軽井沢で開催された「清和政策研究会 研修会」に参加しました。

所属議員89名のうち、約70名が参加し、盛大な研修会となりました。

午後3時からの勉強会では、まず町村会長からご挨拶があり、消費税の引き上げ問題や、今後日本が直面する人口減少社会へ対応することの重要性などについてお話を伺いました。

引き続き、本日の講師である経済解説者の細野真宏先生から、約2時間にわたり、「経済と社会保障について」と題した講演をお聞きしました。

●社会保障の議論を行う際に、前提が間違っている場合が多く、教育の場で、正確な知識を伝えることが重要であること、

●年金の未納が増えても、未納の人には年金が払われないため、年金財政にはほとんど影響はないこと、

●年金を未納している人は、消費税などの税金は払っている一方で、将来、保険料と積立金と税金の合計である年金を受け取ることが出来ないため、税金の払い損になっていること、

●寿命の延びに合わせて、定年も引き上げ、支える人を増やすことが大切であること、

●OECD諸国の中で、GDP比でみた社会保障支出は少ないほうであり、また政府人件費も最も少ないことから、小さな政府であるといえること、

●橋本政権での消費税の増税が税収を押し下げたのではなく、所得税や法人税の減税の影響が大きかったこと、さらに、アジア金融危機や国内の不良債権処理が背景にあること

●少子高齢化が進む現在、もし社会保障制度がなければ、例えば一人っ子は、両親と両親の祖父母、合計6人を支えなければならないが、社会補法制度により、高齢化のピークでも一人で、一人弱のお年寄りを支えればよいことになること、

などについて、分かりやすく解説を頂きました。若い世代を含め、社会保障の姿を理解しなおすことが大切であることを強く感じた勉強会でした。


午後6時からは懇親会が行われ、新人の皆様を含め多くの先生方と大いに語り合い、楽しく充実したひと時を過ごすことが出来ました。

明日は、若林けんた先生のお力添えにより、農業分野での先進的な取り組みなどの視察を行う予定です。


(勉強会の冒頭に、町村会長から、重要課題についての考え方についてお話を伺いました。)


(多くの先生方が参加され、盛大な勉強会となりました。)


(講師の細野真宏先生は、社会保障の構造と、世の中の常識の誤りなどについて、分かりやすく解説してくださいました。)


(懇親会で町村会長を囲んで記念撮影。左端は、素晴らしいヴァイオリン演奏をして下さった近藤聡さんです。)