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人工知能未来社会経済戦略本部、情報通信戦略調査会、がんゲノムWG、知的財産戦略調査会、国際政治経済懇談会に出席

2020年6月19日 金曜日


6月19日は、午前9時から「人工知能未来社会経済戦略本部」に出席しました。

本日は、「我が国における人口知能を駆使した未来社会の実現加速化に関する決議~感染症拡大や災害に負けない強靭な社会の構築にむけて~」(案)について説明をうけ、意見交換を行いました。

決議案は「人材育成」「人工知能研究開発ネットワーク等の強化」「社会実装の更なる加速化」「AIの研究開発・社会実装の基盤となる情報通信環境等の整備」「AIの信頼性、透明性の確保」「成果を確実なものとするための予算の確保」を柱としています。

私からは、感染症拡大や防災などにおけるAIの社会実装の具体的な姿を示すべきではないか、自動運転の実現などにおいて今後取り組むべき法制面の課題についても書き込むべきではないか、との意見を申し上げました。


正午からは「情報通信戦略調査会」に出席しました。

本日は、東京大学大学院法学政治学研究科の宍戸常寿教授から「匿名におけるSNS上での誹謗中傷対策にかかる法的論点」について、一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA)の吉田奨専務理事から「匿名における誹謗中傷への対策」について、それぞれお話を伺い、質疑を行いました。

投稿者の情報開示に当たっては、匿名表現の自由と裁判を受ける権利の調整が重要であること、コンテンツプロバイダにおける利用規約での名誉棄損や侮辱などの投稿の禁止と周知強化、啓発コンテンツの充実と取組の透明性の向上が必要であることなどを学びました。


午後1時からは「データヘルス推進特命委員会 がんゲノム・AI等WG」に出席しました。

本日は、株式会社ヘルスケアイノベーションの宮田満代表取締役社長から「大規模ゲノム研究力が国際競争力と国民の安寧のインフラに~10万人ゲノム計画に対する期待」と題したご講演を頂き、質疑を行いました。

10万人ゲノム計画は、21世紀の医療・予防基盤を形成することを目的とすべきであり、ポスト自動車産業である医薬産業の国際競争力の鍵を握っている、との趣旨で明快なお話を伺うことが出来ました。


午後3時からは「科学技術・イノベーション戦略調査会 知的財産戦略調査会合同会議」に出席しました。

本日は、オンラインでご参加いただいた、東京大学未来ビジョン研究センターの渡辺俊也教授から「大学知財の価値実現と資金還元の方策」について、株式会社東京大学TLOの山本貴史代表取締役社長から「我が国における産学官連例活動の実態と課題」について、それぞれお話を伺い、質疑を行いました。

渡辺先生からは、「大学の知財価値を高めるためには、知財が帰属する大学がマネジメントを行うこと、ベンチャーとの産学連携に重点を置き、新株予約権の活用をすべき」などのご提言を頂きました。

山本社長からは「産学連携をイノベーションに結実させるためには、大学と産業界のギャップを埋めるファンドを充実させ、事業化のための研究支援をすることが重要」であり、「ベンチャー支援の質的向上、海外ライセンスの拡充、大学における産学連携人材の雇用形態やキャリアパスの開発、創薬支援の加速」などが必要であるとのご提言を頂きました。

東京大学TLOにおけるロイヤルティ総額が1300億円を超え、オックスフォード大学に並ぶ水準であるとのお話に驚くとともに、米国大学の特許出願が大学の単独出願で中小企業・ベンチャーに委ねられているのに対し、日本の大学の特許出願が大企業との共同出願が多いという点を改革する必要があることを感じました。


午後6時半からは、テレビ会議方式で開催された「国際政治経済懇談会」に出席しました。

本日は、アジア・パシフィック・イニシアティブの船橋洋一理事長から「地経学の時代:米中『新冷戦』と日本の戦略」について、東京大学の川島真先生から「新型肺炎問題と中国」について、それぞれお話を伺い、そのご出席メンバーの皆様との質疑応答が行われました。

米中関係や日本のとるべき戦略などを中心に、大変充実した懇談会となりました。




人工知能未来社会経済戦略本部での塩谷立本部長のご挨拶です。



情報通信戦略調査会での山口俊一会長のご挨拶です。



がんゲノム・AI等WGで講演をされた宮田満社長のご挨拶です。



知的財産戦略調査会の林芳正調査会長のご挨拶です。



オンラインでご出席くださった渡辺俊哉先生からお話を伺っているところです。



テレビ会議方式で開催された国際政治経済懇談会の様子です。写真右は西村康稔大臣です。