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全国身体障害者ほじょ犬サミット in 松本に参加しました

2015年6月20日 土曜日

6月20日は、午前10時半から松本市のMウイングで開催された2015「全国身体障害者ほじょ犬サミット」 in 松本に参加しました。

本日の参加は、サミット総合プロデューサーの日本聴導犬協会の有馬もと会長からご案内頂いたこと、さらに障害者支援に尽力されている元衆議院議員の藤野真紀子先生からもお誘いを頂き、実現しました。

特に、日本聴導犬協会の本部は私の地元である宮田村にあり、その御縁で本日の開会式には宮田村の小田切康彦村長も出席されました。

私は、10時半から開催された開会式での挨拶で、2020年のオリンピック・パラリンピックにむけて、バリアフリー社会実現の努力を続ける必要があり、そのためにも、皆様のご意見をしっかりお聞きする機会にしたいことを述べさせていただきました。

開会式で印象的だったのは、式典の間中、ユーザーの方の足元で「伏せ」の姿勢や横になって、じっとしているほじょ犬の可愛い姿でした。

11時過ぎからは、盲導犬ユーザー、聴導犬と介助犬ユーザー、補助犬育成団体、一般参加者に分かれて分科会が行われ、私は聴導犬と介助犬のユーザーの皆様の分科会に出席しました。

分科会では、

1.施設などについては、「道路の凸凹や段差の解消、手すりやバリアフリートイレの整備を」との意見が出されました。また、「障害者用の駐車スペースに一般車が止まっていることが多く困る」との声もありました。

さらに、「公共交通機関に、補助犬がいられるスペースを確保してほしい。これによって、犬が踏まれたりけられたりすることが減ると思う」との意見も出されました。

2.同伴や入店については、「美術館や流しのタクシー、飲食店での拒否が多い」、「聴導犬についての認識が広まっていないため、「盲導犬だけ入店可能」と言われることがある」などの声がありました。

3.一般の理解の問題として、お店に聴導犬を連れていると怒る人があり、店員さんが説明をしてくれた事例、補聴器をつけて自転車に乗っていると、音楽を聞いていると勘違いされて警察官に呼び止められ、補聴器をはずすように言われた事例などの紹介がありました。

また、「後天的に聴覚を失った人は、話はできるが、手話は不得意という人がいることを知ってほしい」、「学校での教育や行政による広報を充実して欲しい」などの意見もありました。

また、聴覚障害者の方は、他の人から見て外見上障害があることがわからないことがトラブルの原因となることがあるとのお話から、「必要に応じて聴覚障害者であることを示すマークなどを表示することはできないか」と意見を申し上げたところ、

「どんな障害でも、障害は表示したくない人が多い」
「『耳マーク』があるが、利用は一部にとどまっている」
「大阪の阿倍野区では、非常時はライト付きの「聞こえない」と書かれた腕章をつける仕組みがある」
「聴導犬を連れていることが表示の一つであり、小型犬の聴導犬がいることを皆が知ることが必要」
「障害を表示したくないという社会の現状が恥ずかしいことであり、障害者が尊重されるような皆の意識改革が必要」などの意見が出されました。

盲導犬、聴導犬、介助犬という「ほじょ犬」の存在や、仕組みなどについて、多くの皆さんに知っていただくことが大切であることを感じたサミットでした。


(松本駅に到着した際に、藤野真紀子先生、聴導犬ユーザーの村澤さんと聴導犬の「かるちゃん」にお会いすることが出来ました。)


(会場では、日本聴導犬協会の有馬もと会長(中央)、宮田村の小田切康彦村長にお会いしてご挨拶しました。)


(ほじょ犬サミットでお祝いのご挨拶を申し上げているところです。)


(分科会で意見交換が行われている様子です。)


(ほじょ犬についてのパンフレットです。クリックでPDFファイルがご覧いただけます。)