11月25日は、衆議院原子力問題調査特別委員会で、東京電力福島第一原子力発電所を視察しました。
参加したのは、森英介委員長をはじめとする11名です。
午前7時20分に国会議事堂を出発し、バスで福島に向かいました。
午前11時にJヴィレッジに到着し、はじめにホールボディーカウンターという視察前の体内放射線量の測定を行い、次に昼食をとりながら、東京電力より視察の概要について説明を受けました。
カメラや携帯電話等を含め、手荷物はここに預け、12時すぎに東電のバスで発電所に向かいました。
発電所到着後、入域管理センターで放射線のカウンターを身につけ、構内移動用のバスに乗りかえ免震重要棟に向かいました。
免震重要棟では、まず緊急時対策本部を訪問し、森委員長から激励を兼ねたご挨拶がありました。
次に、くつ下を2重、手袋は綿1枚、ゴム2枚の3重、カウンターをいれるポケットのついたベストを着て、白いツナギの防護服を着用、青いヘアーキャップをかぶり、フルフェイスのマスクとヘルメットという完全防備を整えてから、バスに乗って発電所内の各施設を視察しました。
特に、ちょうど4号機の使用済燃料プール内の燃料取り出し作業が始まったことを踏まえ、取り出した燃料を保管する共用プールと、4号機の取り出し作業の現場を見ることが出来ました。
これまでに、使用済み燃料プール内の未使用燃料をキャスクと呼ばれる運搬用容器に移し、トレーラーで近くにある共用プール施設に運搬、プールに保管する第一回目の作業を終え、明日から使用済み燃料を運ぶ2回目の作業を行うとのことで、本日は、4号機において、キャスクに防水のシールドをかぶせる作業を行っていました。作業には1年以上かかるとのことですが、廃炉に向けた第一歩の作業が始まったことは大きな意味をもつものです。着実な作業をお願いしたいと思います。
視察を終え、免震重要棟でマスクなどをとり、Jヴィレッジで若干の質疑応答を行った後、再びホールボディーカウンターを受け、内部被ばくのないことを確認しました。
また、身に付けた線量計によれば本日の視察でベータ線は未検出、ガンマ線は30マイクロシーベルトでした。これは、胸部レントゲンの50マイクロシーベルトよりも少ない値です。
全体日程を予定よりも50分程度早く終え、バスで一路東京へ向かいました。午後8時40分過ぎに議員会館に到着しました。汚染水問題等に取り組みながら、廃炉に向けた作業を行うことは、大変なことですが、着実に前進をさせなければならない、との思いを強くした視察でした。
(Jビレッジ到着後、はじめに東京電力の相澤副社長よりご挨拶を頂きました。)