旅の3日め(1/31)には、マカオ市内観光に行きました。
マカオは、1999年にポルトガルから中国へ返還され、「特別行政区」となりました。しかし、主な法律や制度は50年間継続するとのことです。
まず、世界文化遺産に指定されている聖ポール寺院等を見学しました。17世紀初頭にイエズス会が建てた天主堂で、ポルトガル人だけでなく、長崎を追われたキリシタンたちも加わって、20年あまりをかけて建設されたそうです。1835年の火災で、大部分が焼失しましたが、正面の壁面が残っています。中央にあるマリア像を囲む花をみると、菊の花も使われています。
いくつかの教会などを見学した後、高さ338mのマカオタワーに行きました。昨日までは、霧がでて遠くが良く見えない天気でしたが、今日は快晴。58階の展望台からの眺めは最高でしたが、床がガラス張りになっているところから下をみると、思わず足がすくみます。
ここの売り物は、世界でもっとも高いところから飛び降りるバンジージャンプや、命綱をつけて、展望台の外側の1mくらいの幅のところをあるくスカイウォークなどです。
ここでメンバーの田畑さんがバンジージャンプに挑戦し、大いに盛り上がりました。みんなが見守る中、素晴らしいジャンプを見せた田畑さん曰く、「また飛んでみたい」とのこと。多くのメンバーからは、「お金をもらっても絶対にいやだ」という声があがりました。
食事の後、香港へ高速船で渡り、一路名古屋空港へ向かいました。バスで伊那に到着したのは、夜の12時40分ごろでした。ちょっと強行軍でしたが、中国のいろいろな姿を実感できた有意義な旅でした。
(聖ポール寺院下で記念撮影)
(中央のマリア像を囲む花は、日本を表す菊と、中国を表す牡丹だともいわれています。)
(足元から見上げたマカオタワー。パンジージャンプは、上方の丸い部分の端から飛び降ります。)
(バンジージャンプのスタッフの方が撮影した田畑さんが飛び降りた瞬間の雄姿。)
(マカオの財政収入の80%以上がカジノからで、その収入はすでにラスベガスを超えているそうです。)
(名古屋空港に到着してホッと一息)
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シンセンとマカオの旅(第3日目)
2010年2月1日 月曜日シンセンとマカオの旅(第2日目)
2010年2月1日 月曜日
旅の第2日目(1/30)には、長野精機さんをお訪ねしました。
はじめに、唐沢社長から、会社の概要などについて説明を受けました。
長野精機さんは、2000年11月に設立され、今年で10年目となります。デジカメや、液晶プロジェクター内部のプラスチック部品を射出成型する業務を中心にされています。
工場は、「来了(らいりょう)加工」という位置づけで、主に香港から材料を免税で輸入し、加工後に第三国に免税で輸出しています。一方、国内向けには、製品の販売はできません。
しかしながら、近年は、外国向けの輸出が減少し、中国国内需要が増加しているため、国内販売が可能な「増値工場」(増値税=付加価値税を払って、国内販売を行う工場)として「信州精密」という新たな会社と工場を隣接する土地に設立し、活動を始めたそうです。
説明のあと、自由討議の時間となりました。以下、その抜粋です。
●現在の日本企業の差別化は、「かゆいところに手が届く」という部分。
●測定機なども日本企業の方が先進的なものを導入してきたが、現在では中国企業の資本力が大きくなり、その差がなくなってきている。
●これから伸びるのはメッキの分野。各地にメッキ工場団地がつくられ、廃水処理は一括して自治体が行っている。
●日本企業同士も、昔は情報交換会を開くなど、助け合う部分があったが、今は皆、ライバルとなっている。
●広東省では、人の流入が少なく、すでに人手不足の状態。
●社員は、給料の良い会社があると、簡単に会社を辞めて移ってしまう。
●中国の市場の大きさは魅力的だが、部品メーカーが部品だけをつくっていると、苦しい。最終製品に近いものを作る努力が必要。
●ベトナムへの進出の動きもあるが、2000年ごろに中国の1/3であった賃金は、すでに70%ぐらいまで上昇している。
●ベトナムでは、男性の労働力不足のため、カンボジアから人を入れようとしている。
●中国の環境問題への取り組みは、以前に比べ、進んできている。今年の夏からは、広州とシンセンでは、ゴミの分別がはじまる。これは、ゴミ処理やリサイクルの体制が整ってきた証拠。
●中国企業5社がインドで家電の生産をはじめるなど、インドもマーケットとして重視してきている。中国企業から見ると、インドのインフラ整備の遅れは気にならない。
●これから日本は、家電製品などのパイロット市場として機能するかもしれない。(日本の顧客が選ぶ商品は世界で売れるという意味で)
また、唐沢社長が、2年後ぐらいには、シンセンよりもコスト競争力のある地域に移るかもしれない、と話されていたのが印象的でした。常に、アンテナを高くして動かなければ、生き残れないという緊張感を感じました。
(工場事務所の入り口で記念撮影)
(プロジェクターランプ周辺部品のバリ取り作業をされているところ)
(会社訪問の後、シンセン最大の電気街を案内していただきました。秋葉原のジャンクショップが大規模化したような感じです。)
(多くの店では、既存の電気製品を分解して取り出した中古の部品をショーケースの中にいれて売っていました。工場で緊急に必要な部品や工具もほとんどのものがここでそろうそうです。)
(バスの車窓からの風景です。シンセンには大量の重機が集められてきています。またまだ建設需要があるということですね。)
(シンセンは、観光事業にも力をいれており、いくつもテーマパークがあります。時間がなかったので、中国民族文化村の中をカートで20分で一回りしました。万里の長城のミニチュアの前で記念撮影。この後、船でマカオに移動しました。)
シンセンとマカオの旅(第1日目)
2010年2月1日 月曜日
1/29から1/31まで、伊那異業種交流研究会の皆さまと中国のシンセンとマカオに行ってまいりました。
第一日目は朝、5時半前にバスで伊那を出発し、中部国際空港から香港に向かい、香港からは、バスで深圳に入りました。
香港では、古い高層ビルが目立ちましたが、深圳に入ると、新しい建物が多く、歩いている人も若い人が多く、活気を感じました。
シンセンは、ここ数年でさらに人口が増えて、現在の人口は1500万人だそうです。
ここで活動している外国企業は、香港系が最も多く2200社、次が台湾系で1800社、日系企業は600社あるとのこと。今も企業進出がつづいています。
今回の旅の大きな目的は、伊那市に本社がある南信化成さんの子会社で10年前に深圳に設立された長野精機さんの工場を視察することです。到着後すぐに視察の予定でしたが、到着が遅れてしまったため、視察を次の日の朝に変更し、丁度当日夜に予定されていた会社の忘年会に参加させて頂きました 。
(シンセンでは2/14の旧正月を前にして、忘年会シーズンなのだそうです。)
忘年会は市内の広東料理のレストランで社員全員160人が参加して行なわれました。
若い社員の皆さんのダンスや歌、ゲームやクジ引きなどの企画が盛りだくさんで、会社の元気を感じました。
(シンセンでは、こうした新しい高層住宅が目立ちます。)
(ここ数年で道路が整備されたため、以前に比べると渋滞が緩和されたそうです。)
(市内のレストランで行われた忘年会。社員の方は、10代後半から20代の人たちがほとんどです。)
(息のあったダンスをみせてくれた女性社員の皆さん)
(現地法人社長の唐沢さんを囲んでダンスを披露した皆さんとの記念撮影。両脇は司会を務めた若手社員の方です。)