12月19日は、午前9時から遠山清彦財務副大臣とともに「日銀・金融政策決定会合」に出席しました。
私は、内閣府を代表し、景気認識等と政府の取組等について発言を行いました。
約2時間半の会合の結果、長短金利操作と資産買い入れに関する現行の金融政策は変更なし、景気判断も現状維持となりました。
午後1時からは「タクシー・ハイヤー議員連盟総会」に議連副会長の立場で出席しました。
本日は、国土交通省より来年2月に実施予定の運賃改定について、および令和元年度補正予算でのタクシー設備投資支援予算などについて説明を受け、質疑を行いました。
午後4時からは「全世代型社会保障検討会議」に出席しました。
会議では、全世代型社会保障検討会議中間報告(案)について議論が行われました。
本日の議論を踏まえ、総理は次のように発言されました。
「本年9月に本検討会議を設置し、全世代型社会保障の在り方について検討を進めてまいりました。
ライフスタイルが多様となる中で、高齢者についての画一的な捉え方を変え、高齢者だけでなく、子供たち、子育て世代、さらには現役世代まで広く安心を支えていくため、働き方を含めた社会保障全般にわたる改革を検討してきました。
本日の中間報告は、本検討会議における現時点での検討成果について、中間的な整理を行ったものであります。
年金については、働き方の形態にかかわらず充実した社会保障制度を整備する必要があります。
このため、厚生年金の適用範囲を、50人を超える企業の規模まで拡大することとします。スケジュールについては、2022年10月に100人を超える規模まで、さらに、2024年10月に50人を超える規模まで、拡大することを基本とします。この際、中小企業・小規模事業者の皆さんの生産性向上支援などへの配慮を図ってまいります。
そのほか、受給開始時期の選択肢を75歳まで引き上げるとともに、60歳から64歳に支給される在職老齢年金について見直しを行います。
労働については、70歳までの就業機会確保について、事業者に努力を求める法案を次期通常国会に提出します。この際、個々の労働者の多様性を踏まえることとします。
医療については、団塊の世代が2022年には75歳以上の高齢者となります。現役世代の負担が大きく上昇することが想定されます。
元気で意欲ある高齢者が生涯現役で活躍できる社会をつくる中で、75歳以上の高齢者であっても、一定所得以上の方については、その医療費の窓口負担割合を2割とし、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代が安心できる制度を構築することとします。
最終報告に向けて、高齢者の実態を踏まえて、具体的な所得基準とともに、長期にわたり頻繁な受診が必要な患者の方々の影響を見極め適切な配慮を行うことについて、検討を行うこととします。
そして、外来受診時定額負担については、外来機能の明確化とかかりつけ医機能の強化を図る観点から、他の医療機関からの紹介状なしで大病院を外来受診した場合に定額負担を求める制度について、対象病院を病床数200床以上の病院に拡大し、支払額を増額します。そして、増額分について新たに公的医療保険に繰り入れるよう改めることで、現役世代の負担上昇を抑えていくことといたします。
来年夏の最終報告に向けて、与党の意見を聞きつつ、検討を深めていきますので、西村全世代型社会保障改革担当大臣を始め、関係大臣においては、さらに具体的な検討を進めていただきますようにお願い申し上げます。」
午後5時からは「経済財政諮問会議」に出席しました。
会議では、新経済・財政再生計画改革工程表の改定及び令和2年度の経済見通しについて議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように発言されました。
「本日はまず、新経済・財政再生計画改革工程表2019を決定いたしました。経済再生なくして、財政健全化なし。西村経済財政政策担当大臣におかれては、経済・財政一体改革の舵(かじ)取り役として、引き続きこの改革工程表を変えずに改革を力強く推進していただきたいと思います。
また、関係閣僚におかれては、この改革工程表に沿って、見える化や先進優良事例の全国展開等を引き続き加速、拡大しつつ、着実に改革を実行していただきたいと思います。
今年は令和の時代の幕開けでありましたが、来年はいよいよオリンピック・パラリンピックが開催されます。
新しい時代への躍動感あふれる中で、新しい国づくりを力強く進めていく。そのためにも、総合経済対策の着実な実施はもとより、より安心できる社会、持続的な経済成長の実現に向けて一層の努力をしていく必要があります。
経済財政諮問会議では、そうした安倍内閣の政策運営の先導役となるべく、来年もさらに活発な御議論をお願いしたいと思います。
改めてこの1年間、精力的に御審議をいただいた皆様に御礼申し上げますとともに、来年もよろしくお願い申し上げます。」
午後7時半からは、首相公邸においてウズベキスタン共和国のミルジヨーエフ大統領をお迎えして開催された安倍総理夫妻主催の晩餐会に西村康稔大臣の代理として出席しました。
晩餐会では、ウズベキスタン共和国最高議会下院議員のサイードフ・アクマル・ホルマートヴィチ先生と、フサーノフ・ノジム・バフチヤーロヴィチ雇用・労働関係大臣から様々なお話を伺うことが出来ました。
ウズベキスタンはシルクロードの中心部にある国ですが、奈良の正倉院には当時の中央アジアからもたらされた宝物が保存されており、古くから日本とのつながりを持っていたことがわかります。
また、第二次世界大戦後にソ連によって抑留された日本人のうち、約2500人がウズベク共和国に移送され、812名(約3パーセント)の方が亡くなられましたが、その比率は他の地域での抑留者に比べ、圧倒的に少ないとのこと。
抑留された日本人は、厳しい労働環境の中でも与えられた仕事に全力を尽くし、その姿は当時のウズベク市民に大きな感銘を与えたそうです。
市民のその思いは現在も受け継がれ、全国13か所にある日本人墓地は現在まで大切に維持・管理されています。
また、日本人抑留者約500人が建設に従事した「アリシェナール・ナボイ名称劇場」は1947年に完成しましたが、1966年のタシケント大地震でほかの建物が全て倒壊する中でも、その堂々たる姿を保ち、日本人抑留者の仕事の確かさが改めて賞賛されたとのことです。
日本政府は、ナボイ劇場に対し、文化無償協力により音響・照明機材等を2度にわたって支援し、2015年10月にウズベキスタンを公式訪問した安倍総理夫妻は改修の終了を記念するコンサートを鑑賞されたそうです。
本日の晩餐会終了時には、ミルジヨーエフ大統領から安倍総理大臣に対し、このナボイ劇場の模型が贈られました。模型の銘板には、日本語で「最上の敬意を込めて ウズベキスタン共和国大統領 シャフカット・ミルジヨーエフ」と刻まれていました。
日本とウズベキスタンとの様々なご縁を知ることが出来た素晴らしい晩餐会でした。
(日銀・金融政策決定会合の終了後に、日銀の玄関前で遠山清彦財務副大臣と記念撮影をしました。)
(タクシー・ハイヤー議員連盟の渡辺博道会長のご挨拶です。)
(全世代型社会保障検討会議で安倍総理が発言されているところです。)
(経済財政諮問会議で安倍総理が発言されているところです。)
(ミルジヨーエフ大統領から安倍総理大臣にナボイ劇場の模型が贈られた際にお二人は固い握手を交わされました。)
(大統領から安倍総理に贈られたナボイ劇場の模型です。)