7月25日は、衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会で2日目の視察を行いました。
まず、午前9時にホテルを出発し、バスで「沖縄科学技術大学院大学(OIST)」に向かいました。
午前10時に現地に到着し、まず大学周辺の素晴らしい自然環境と、各建物が有機的で環境に調和していることに感心しました。
初めに、ロバート・バックマン副理事長からOISTの概要について説明を受け、引き続き、市川尚斉サイエンティックシニアマネージャーから、研究プロジェクトの説明を受けました
OISTは昨年9月に開学し、第1期生として18の国・地域から34名(うち29名が外国人)の学生を受け入れているとのこと。5年一貫制の博士課程のみで、学部の壁がなく単一の研究科・専攻となっています。
次に、校内を歩きながら、いくつかのラボを訪問し、研究内容などについて、各先生方から直接お話を伺うことが出来ました。
先生方は、学部の垣根がないため、例えば神経科学、分子・細胞・発生生物学、数学・計算科学、環境・生態学、物理化学などの研究者が連携しながら一つのテーマに取り組むことが出来ることを本学のメリットとして指摘されていました。
その後、近くのホテルで、委員会メンバーとOISTの先生方で昼食懇談会が開催されました。私は、パレスチナ出身のムックレス・ソーワン准教授と同じテーブルで、ここでの暮らしや研究環境の評価等、様々なお話を伺うことができました。
昼食後、先生方とお別れをし、バスで移動しました。午後2時に高台にある嘉数高台公園から、普天間基地を視察し、沖縄防衛局の担当者から説明を聞きました。
ちょうどオスプレイが着陸するのが見えましたが、離発着が少なく、騒音などはあまり感じられませんでした。しかしながら、周辺地図を見せて頂き、学校や医療機関が基地を取り巻くように多数存在することを確認しました。あらためて、早期の移設が望ましいことを実感しました。
次に那覇空港に向かいました。待ち時間に空港内のショップを見て歩き、午後5時前の飛行機で羽田に向かい、午後7時20分ごろ到着、全日程を終えました。
2日にわたる視察で、日本の最先端の研究や教育の現場を見ることができ、大変勉強になりました。これからの科学技術振興政策の議論に、今回の視察の体験を生かしていきたいと思います。
(「沖縄科学技術大学院大学(OIST)」の入り口付近の風景です。リゾートホテルみたいです。)
(エントランスを入ってすぐに、黒潮を活用した潮流発電の研究に使う発電機の縮小モデルが展示してありました。波の影響を受けない水深100メートルに沈めて発電するそうです。)
(左が概要説明をして下さったロバート・バックマン副理事長です。)
(ネズミの思考パターンの研究をロボット犬のプログラムに生かし、自分で目的達成の方法を学ぶロボットの研究をされている銅谷(どうや)賢治先生です。)
(左が、最新の電子顕微鏡とコンピュータによるデータ解析技術を組み合わせ、タンパク質の三次元分子構造解析をされているウルフ・スコグランド教授です。まもなく、ベンチャー企業を立ち上げるとのことでした。)
(これが、購入価格8億4千万円の最新鋭の電子顕微鏡です。建物も、この顕微鏡の設置を前提に設計されたとのことでした。)
(バックマン副理事長を囲んでキャンパスの中庭で記念撮影しました。)
(途中、校舎をつなぐ渡り廊下から撮影した講堂(左のまるい建物)と、学生の居住棟です。すぐ近くにサンゴ礁の海も見えます。)
(左が、がん治療などに役立つナノ粒子技術研究をされているパレスチナ人のムックレス・ソーワン教授です。研究生の皆さんは、それぞれが国籍と専門分野が違い、チームで研究をされています。)
(校舎全体の完成予想模型です。このうち、右上の建物は、これから建設される予定の校舎です。)
(高台にある嘉数高台公園から、普天間基地を見ているところです。)
(何機かのオスプレイも確認できました。近くまで民間の建物が迫っていることが分かります。)
(那覇空港のショップで見つけたシーサーたちです。とてもかわいいですね。)