10月16日は、午前9時半から伊那市荒井区内の萱の駒ケ根神社里宮で開催された「行者そば祭事」に出席し、玉串奉奠をさせて頂きました。
午前10時からは直会に出席し、お祝いのご挨拶を申し上げるとともに、美味しいおそばを頂きました。
本日行われた第三十四回の行者そばまつりは、これまで2年間コロナのために中止を余儀なくされたため、3年ぶりの開催となりました。
感染予防に注意を払う観点から、県外の皆様への広報は控え、用意するお蕎麦も、通常の2000食に対し、600から700食の提供に限定するとのことでした。
会場は、待ちに待った皆さんで長い行列ができていました。
また、久しぶりに、荒井区の皆様やそば打ち名人の皆様にお会いすることが出来ました。やはり、そば祭りはいいですね。
午後2時からは、大鹿歌舞伎秋の定期公演を観賞しました。
過去2年は、無観客オンライン配信の形で行われたため、本日は3年ぶりにお客様を迎えての公演となりました。
はじめに、大鹿村の熊谷英俊村長から開幕の口上が行われました。
続いて前段は「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ) 稲瀬川勢揃(いなせがわせいぞろい)の段」で、白波五人男がそれぞれリズミカルなセリフと見得を切るかっこいい舞台でした。
また、特別出演の大鹿軍内のコミカルな演技もとても楽しかったです。
前段終了後には、大鹿さくらの女王の須藤香琳さんと石川かおりさんが大鹿村の紹介などをしてくれました。特に、石川かおりさんは、前段で、赤星十三郎の役で出演し、素晴らしい台詞回しと見得を披露してくださいました。
後段は、「神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)頓兵衛住家(とんべえすみか)の段」でした。
頓兵衛の娘のお舟が新田義峯に一目ぼれし家に泊めたところ、義峯を狙う頓兵衛に誤って刺されてしまいます。傷を負いながらも義峯を助けてほしいと訴えますが、頓兵衛は娘を打ち据え、逃げた義峯を追います。お舟は村の囲みを解く合図の太鼓を打つために櫓にのぼり、太鼓を打ちながら息絶えるという物語です。
頓兵衛の館から、川辺の櫓の場面に変わる際には、舞台が回って場面転換が行われました。この回り舞台を回すのは久しぶりとのことでしたが、見事な場面転換でした。
後段の終了後には、出演者全員が舞台に並んでの顔見世が行われ、最後に竹本登尚太夫の音頭で、会場の皆さん全員で、「シャン、シャン、シャン、おシャシャのシャン」と3回手を打ち、締めとなりました。
定期公演終了後には、約70年の長きにわたり大鹿歌舞伎の継承に御尽力された片桐登さんに久しぶりにお会いすることができました。
片桐さんは、長年、大鹿歌舞伎の太夫を務めるとともに、昭和50年から続く大鹿中学校の歌舞伎学習の取組をスタートさせた方でもあります。片桐さんなくして今の大鹿歌舞伎なしと言っても過言ではありません。片桐さんも、私との再会をとても喜んでくださいました。
駒ケ根神社里宮で開催された「行者そば祭事」で玉串奉奠をしているところです。
行者そば祭りで準備に当たられている荒井区の皆様にご挨拶し、記念撮影をしました。
3つの大釜で、次々とお蕎麦がゆでられていました。
直会の席でお祝いのご挨拶をしているところです。
頂いたお蕎麦です。辛味大根や焼き味噌、ネギといっしょに頂きました。
そば打ち名人の皆様がそばをうっているテントでの記念写真です。
行者そばの由来です。
大鹿村鹿塩の市場神社の全景です。
大鹿村の熊谷英俊村長による開演の口上の様子です。
前段に登場した大鹿軍内と捕手によるコミカルな演技の様子です。
白波五人男がそれぞれのポーズで見得を切っているところです。右下は、熊谷英俊村長が扮する南郷力丸です。
白波五人男が最後にそろって見得を切っているところです。
大鹿さくらの女王の須藤香琳さん(左)と石川かおりさんによる大鹿村の紹介コーナーの様子です。
後段で、お舟が義峯に好意を打ち明ける場面です。
頓兵衛が娘のお舟を打ち据える場面です。
回り舞台により場面転換をするところです。
最後に、お舟が息も絶え絶えな状態で太鼓を打ち鳴らす場面です。
片桐登さん(右)、熊谷英俊村長(中央)との記念写真です。