6月25日は、午後1時半に箕輪町の株式会社JINRIKIの中村正善社長、長野県産業労働部の林宏行部長と産業技術課の井口渉企画幹が伊那本部事務所にお見えになりました。
中村社長からは、株式会社JINRIKIが開発した車いすの補助棒「JINRIKI QUICK」の説明と、5月下旬から6月上旬にかけてポーランドを訪問した際のお話を伺い、今後の活動についての支援要請を頂きました。
この補助棒は、車いすの前方に取り付けて前輪を浮かせ、人力車のように引く仕組みで、簡単に装着でき、悪路や段差も乗り越えることができるものです。中村社長が東日本大震災を機に開発し、国際特許を取得したとのこと。
クラウドファンディングなどで約4000万円を集め、今回は100台をポーランド各地の避難民施設や支援団体を回って寄付したそうです。
9月には第2弾として500セットを用意して再渡航する予定とのことですが、現地では、「ウクライナに残された高齢者や障害者の避難のためにも、さらに大量に欲しい」とのニーズがあるので、国レベルでの支援の方策を検討してほしい、とのご要望でした。
お話を伺った後で、事務所の隣の駐車場で、実際に補助棒の取り付けや、車いすの移動を体験させて頂きました。
車いすを押すだけでは、1~2センチの段差もなかなか乗り越えられないこと、マットレスのようなものでも全く動かすことが出来ないことを体験しました。
一方、補助棒を引くと、簡単に段差やマットレスの上を車いすを引くことができ、その効果の大きさを実感しました。
更に、坂道も、補助棒を引き、後ろから補助があれば、楽々と昇ることが出来ました。
また、補助棒のケースをリュックのように背負い、付属しているフックを補助棒にかけると、両手を開けた状態で車いすを引くことが出来ます。
高齢者や障害者の避難支援のために極めて有効な器具であることを実感しました。
今後の生産拡大と被災地への輸送の実現に向けて、しっかり応援をしていくことをお約束しました。
株式会社JINRIKIの中村正善社長から「車いすけん引装置によるウクライナ支援についての要望書」を頂きました。
左は、長野県産業労働部の林宏行部長、中村社長と私が持っているのが、補助棒「JINRIKI QUICK」です。
林部長に車いすに乗っていただき、補助棒つき車いすで段差を乗り越える体験をしました。通常では進めなかった車いすがスムーズに前進するのに驚きました。
草の生えた斜面も、スムーズに登ることが出来ました。
補助棒のケースをリュックのように背負い、前側のフックを補助棒に引っ掛けて持ち上げると、両手を開けた状態で安定して車いすを引くことが出来ます。