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宮下 一郎

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衆議院決算行政監視等実情調査議員団調査 3日目

2019年8月27日

本日は、衆議院決算行政監視等実情調査議員団での調査の3日目でした。

朝食後にホテルの外に出ると、電動キックスクーターでストックホルム市内を回って戻ってこられた後藤祐一先生にお会いしました。私も短時間、体験をさせていただくことができました。

午前8時半には、SEB銀行中央支店を訪問し、スウェーデンにおけるキャッシュレスの取り組みの経緯や、現在爆発的に普及しているSwishと呼ばれるモバイルアプリの動作デモなどの説明を頂きました。

スウェーデンでは、GDPに占める現金循環の比率は1%に過ぎず、殆どの商取引はキャッシュレスで行われています。驚いたのは、SEB銀行の120店舗のうち、現金を扱っているのは1店舗のみとのお話を聞いたことです。支店の業務も、ローンや資金運用のコンサルティングなどに移っているとのこと。大きな変化を感じました。

午前10時にはインフラ省を訪問し、アンデシュ・イーゲマン エネルギー及びデジタル化大臣にお会いしてお話を伺いまいした。

社会全体のデジタル化を進める際に、国民がメリットを感じる分野から進めるべきであり、スウェーデンでは銀行口座の名寄せやキャッシュレス取引の普及により、国民の95%が短時間で完了するデジタル申告を行なっている、とのことでした。

また、税収構造では、相続税や固定資産税が無く、高率の所得税と消費税を中心に税収をまかなっているとのお話も伺いました。社会全体の構造の違いを感じました。

午前11時には、会計検査院を訪問し、へレーナ・リンドベリ検査官をはじめとする皆様からお話を伺いました。

330名のスタッフで政府と各省庁について、予算がいかに効率的に使われているかを監査し、予算ごとに国会の担当委員会に対して230〜240のレポートを提出するとともに、30〜40の効率化審査も行なっているとのお話でした。

お昼には、在留邦人の皆様との意見交換会兼昼食会が行われました。皆様から、無印商品の販売戦略、EV自動車と電動キックスクーターのシェアビジネス、自動車へのアルコールセンサー装着による飲酒運転防止技術のビジネス化など、様々な取り組みについてお話を伺うことができました。

食後には、aimosolutionの原山社長のご配慮で、皆で電動キックスクータの試乗をしました。思ったよりも簡単に乗れ、とても快適でした。日本では現在、道路交通法上の規制により利用ができませんが、スウェーデンでは最高速度20キロ以下の電動キックスクーターは自転車と同じ扱いで、誰でも乗れることから、急速に普及しています。自転車専用道路が整備されていることもその背景にあると思います。また、キャッシュレス決済とGPSによる位置把握技術を活用し、乗り捨て自由なのも利便性が高いと感じました。
その後、バスで移動しながら、ストックホルム市内の様子を見学しました。歴史的な建物と多くの船が並ぶ美しい風景を写真に収めました。

午後2時半からは、国会議事堂を訪問し、憲法委員会のハンス・エクストロム副委員長、ペールアルネ・ホーカンソン委員をはじめとする皆様にお会いし、憲法委員会の役割などについてのお話を伺いました。

日本の国会で言えば、憲法審査会、予算委員会、内閣委員会、議院運営委員会を合わせたような広い範囲を扱う委員会で、議会オンブズマンの選出も担っています。
特に、公文書への強力なアクセス権に基づく調査などに関して、お話を伺うことができました。

午後4時には、社会省を訪問し、マイヤ・フィアスタッド 社会省副大臣にお会いし、児童虐待の防止の取り組みなどについてのお話を伺いました。

1979年の親子法改正により、政府がフェミニズムを掲げ、DV予防社会を目指してきたこと、基礎自治体であるコミューンが中心となって児童虐待防止や親の教育などに取り組んでいること、スウェーデンでも里親が不足しており、新聞広告や短期預かり家庭の募集を行っていることなどについてお話を頂きました。

午後5時には、国際的NGO団体である「セーブ・ザ・チルドレン」を訪問し、レアナ・インゲルスタン 国際プログラム部長、クリスティーナ・バルバリア テーマ・アドバイザーから、児童虐待防止の取り組みについてお話を伺いました。

私からは、虐待を行った親に対する教育プログラムについて質問をさせていただくとともに、日本では、そうしたノウハウを持った専門家が不足している現状を踏まえ、日本のセーブ・ザ・チルドレンを通じて、専門家の育成に対する協力を要請しました。

午後6時からは、大使公邸において、大使館ブリーフを兼ねた夕食会が行われ、廣木重之 特命全権大使からスウェーデンの様々な取り組みなどについてお話を伺うことが出来ました。

談論風発、とても楽しく充実した夕食会でした。


(後藤祐一先生(左)がシェアされた電動キックスクーターを試乗させて頂きました。)


(SEB銀行中央支店で説明を伺っているところです。)


(ご説明を頂いたSEB銀行の皆様を囲んで記念撮影をしました。)


(デジタル化担当大臣を囲んでの記念写真です。)


(私から質問をしているところです。)


(移動中に、電動キックスクーターが倒れているところを見つけました。こうしたことも工夫の余地があると感じました。)



(会計検査院で、私から質問をしているところです。)


(リンドベリ検査官からお話をいただいているところです。)


(日本法人の皆様との昼食会終了後の記念写真です。)


(私もaimoの電動キックスクーターに乗せていただきました。)


(aimoのシェア電動自動車を背景に、シェア電動キックスクーターを持って原山社長と記念撮影をしました。)


(廣木大使、原山社長とともに、全員でキックスクーターに乗って記念写真を撮りました。)


(歴史ある建物が素敵な風景です。)


(船のある風景もいいですね。)


(国会議事堂に入るところです。)


(本会議場の様子です。)


(憲法委員会の先生方に質問をしているところです。)


(憲法委員会の皆様との記念写真です。)


(旧上院の本会議場での記念写真です。)


(社会省のフィアスタッド副大臣からお話を伺っているところです。)


(私から質問をしているところです。)


(社会省副大臣を囲んで記念撮影をしているところです。)


(セーブ・ザ・チルドレンのインゲルスタン部長からお話を伺っているところです。)


(私から質問をしているところです。)


(セーブ・ザ・チルドレンの皆様との記念写真です。)


(大使公邸の庭をバックに記念撮影をしました。)


(ブリーフィングを兼ねた夕食会の前の記念写真です。)


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  • 宮下 一郎(みやした いちろう)
    昭和33年8月1日生まれ。妻、長女、長男との4人家族。
    趣味は手品(子どもの頃からの趣味でレパートリーは百数十種類に及ぶ)
    写真撮影 (家族写真、特に子どもの写真を多く撮影)
    映画鑑賞(高校時代には映画制作に熱中。黒澤明監督作品のファン)
    座右の銘は 「誠実」「着眼大局 着手小局 (Think globally, Act locally)」

  • 略 歴

    昭和58年東京大学経済学部卒 住友銀行入行
    平成3~8年大臣秘書官(防衛庁、環境庁、厚生省)
    平成15年衆院議員初当選
    平成19年財務大臣政務官
    平成24年自民党経済産業部会長
    平成26年財務副大臣
    平成28年衆議院財務金融委員長
    令和元年内閣府副大臣
    令和2年自民党農林部会長
    令和5年農林水産大臣
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