本日(4/23)は、久しぶりの本格的な雨降りとなり、午前中に予定されていた山のキノコ倶楽部の行事は明日に延期となりました。
私は午後から伊那市図書館で開催された「伊那谷の森 山つくり から 家つくり 教室」に参加しました。
主催は「木曽のヒノキで家をつくる会」ですが、ヒノキに限らず、地域の木材による家づくりの推進をされている皆様の会です。
この会のメンバーの丸山幸弘さんは、青年会議所時代からの友人であり、4月21日付の信濃毎日新聞で丸山さんが講演されるのを知り、参加しました。
今日の会は三部構成で行われ、まず第一部では信州大学教育学部准教授の井田秀行先生が「築200年の古民家を今、建てるとしたら?」と題して、江戸の農家建築に必要な木と草の量とその維持管理方法についての研究成果を発表されました。
古民家の材料は地域で完結していること、現在も、裏山の木をつかうことが林相を保つことにつながることなど、貴重なお話をお聞きすることができました。
(井田先生からは、研究のきっかけから、具体的な江戸の農家建築の構造など、わかりやすいお話を頂きました。)
第二部では、館 設計工房の丸山幸弘さんが、「山つくりから家つくりまで」と題して、伝統工法で45坪の家を建てるとしたら、31m3の木材量が必要であり、その木材を得るためには、220本の原木がいること、そのために5500m2の山林を30年間整備することが必要であることなどを順序立てて解説してくださいました。
(丸山さんの話は、木材量や山林面積などが具体的で、それらの関係がとてもよくわかりました。)
第三部では、椅子を丸く並べなおし、参加者全員の皆様による座談会が開催されました。
山林所有者や木材の間伐や搬出を行っている方、森林組合や県の林務担当の方、建築士や一般参加の方々など、それぞれが積極的に発言され、どうしたら地域の森林資源を活用した家を建てることができるかについて、熱い議論が交わされました。
本日のような取り組みが契機となり、地域の皆様がネットワークを作り、地域の貴重な森林資源が有効活用される仕組みができることを期待したいと思います。
(専門家の皆様も多く、大変示唆に富む懇談会で、あっという間に1時間が過ぎました。)