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衆議院アジア大洋州調査議員団視察3日目

2014年7月31日 木曜日

7月31日は、午前9時から「DOWAエコシステムシンガポール」を訪問しました。

初めに、矢内康晴取締役企画室長と吉成明夫マネージングディレクターから説明をお伺いし、次に作業工程を見学しました。

当社は、環境・リサイクル事業や非鉄金属精錬事業を行うDOWAホールディングス株式会社の事業会社であるDOWAエコシステムの海外事業拠点のひとつです。

2012年から、金、銀、パラジウムなどの精錬事業を行っている他、同グループで有害廃棄物の収集運搬や処理事業を行っているTEC社と連携して廃棄物の適性処理と貴金属リサイクルを行っています。

複数の金属が混じっている基盤などから、様々な金属を分離・精製する技術をもつ会社は世界でも数少ないそうです。また、DOWAグループは汚染された土壌の浄化のノウハウも持っておられることから、アジア各国においても活躍の場が広がるものと思います。

なお、現場で働く社員の方は、半数以上がマレーシアから毎日通っているとのことでした。そうした面でもまさに国際企業だと感じました。

午前10時45分には、セントーサ島の「リゾートワールドセントーサ」を訪問しました。

初めに、ゲンティン・シンガポールPLCのタン・ヒーテック社長と、笠崎七生上席副社長(日本人女性です!)から、当社のこれまでの世界でのリゾート開発の歴史や、セントーサ島開発の経緯などについてお話を伺いました。

当リゾートの開発に当たっては、シンガポール政府が示した「海外からの巨大投資を呼び込むこと」と「観光・サービス産業での経済効果」という2つの目標が明確であったので、これらに沿ってコンセプトを練ったとのことでした。

シンガポールでは、2013年5月に「責任あるゲーミングを奨励する法律」が成立し、これを受けて当社ではギャンブル依存の人物を発見するスタッフの要請を行っているそうです。

セントーサ島には年間約2030万人が訪れ、その8割が外国人だそうです。

意見交換の後、世界最大規模の水族館と、水族館の魚を見ながら食事ができるレストランや、地下1階に水族館を眺められるベッドルームと地上1階のメゾネットタイプの部屋を見学しました。5人まで泊まれますが、一泊で約25万円!とのことでした。

その後、いよいよカジノを見学しましたしました。入り口では、シンガポール人はIDカードを提示した上で100シンガポールドルを払い、外国人はパスポートを提示して入場用カードをもらいます。

エリアは、一般客エリアの他、VIPのエリアは預けるお金の額によっていくつかのランクに分かれており、最高ランクの部屋では一回の勝負で約8000万円が動くとのことでした。世界の富豪の持つ資産の大きさが桁違いであることを感じました。

また、全てのコインにはICチップが入っており、テーブル上のチップの金額を読み取り、誰がどこに座り、チップをいくら持っているのか、すべて集中的に把握しているそうです。

こうしたデータに政府は自由にアクセスできるそうです。多数の監視カメラによるチェックも含め、厳密な監視下で運営されていることを知りました。

午後2時半からは、もう一つの統合型リゾート施設である「マリーナベイサンズ」を視察しました。

こちらは、セントーサよりもビジネスよりのコンセプトでつくられたとのこと。コンサートもできる大きな会議場、ショッピングモール、ホテル、カジノなどが集中的に配置されています。

セントーサでは、カジノエリアは外からは見えない構造になっていましたが、マリーナベイサンズでは、レストラン階から吹き抜けを見下ろすと、カジノが見下ろせる構造になっています。

ちなみに、カジノによる収益に対する課税は、一般客は15%、VIPは5%であり、さらにそれぞれに7%のGSTという間接税がかかるそうです。明らかに富裕層の誘客を目指しています。

また、カジノの広さには、15000m2までの制限があり、両施設ともカジノは施設全体の総床面積の3%だそうです。このカジノから全体の収益の75%から80%をあげているとのことです。

その後、屋上のプールを見学しました。シンガポールの街を見下ろすプールには、柵などが無いため、スリリングな感じがします。

ショッピングモールも大賑わいで、この施設の集客力の高さを感じました。

午後4時からは、ジャパンクリエイティブセンターを訪問しました。

この施設は、シンガポールのリー・シェンロン首相の提案を受けてアジアにおける日本のソフトパワーの発信基地として2009年に設立されたものです。

建物は、シンガポール政府より提供された伝統的建物を改修したものです。

ポップカルチャーを含めた様々な展示会やシンポジウムも行われています。情報発信の拠点として、更なる活用・発展を期待したいところ思います。

その後、ホテルに戻り、明日のオーストラリア視察に備えて秋の服装に着替え、空港に向かいました。今日は機中泊です。


( 会社の概要についてお話を伺っているところです。)


( 当社の事業の全体像です。)


( リサイクル事業の流れです。)


( 会社の前での記念撮影です。)


( ゲンティン・シンガポールPLCのタン・ヒーテック社長と、笠崎七生上席副社長からお話を伺っているところです。)


( ヒーテック社長を囲んでの記念撮影です。 )


( カジノの入り口にて。)


( 大会議場では、コンサートの準備中でした。)


( 水族館の水槽に隣接したレストランの様子です。)


( 大きなエイが迎えてくれました。)


( 世界の最大級の水槽です。水の量は、沖縄のちゅらうみ水族館の約6倍とのお話でした。)


( コンドミニアム地階のベッドルームからも水槽が見れます。)


( マリーナベイサンズの全体像模型です。)


( レストラン階からしたを見下ろすと、カジノのテーブルやスロットマシンなどが一望できました。)


( 最上階のプールでの記念撮影です。)


( プールの向こうにビル街が並んでいます。)


( ショッピングモールの中を水辺があり、ゴンドラに乗ることもできます。)


( ジャパンクリエイティブセンターの前での記念写真です。)


( ジャパンクリエイティブセンター入り口の表示です。)


( 伊藤実佐子所長から、最近の活動についてお聞きしました。 )