7月9日は、午前9時15分にホテルを出発し、近くの「ドイツ博物館」を見学しました。
世界最大の自然科学、工業技術博物館だけあって、船舶や自動車、航空機や印刷機など、様々な分野におけるドイツのものづくりの歴史の厚みを感じました。
特に、1906年に作られた全長42メートル、重さ200トンのUボートの現物展示は、ディーゼルエンジンとモーター、バッテリーや居室、魚雷発射装置なども確認でき、当時の技術力の高さを実感しました。
午前11時には、バイエルン州経済省を訪問し、プシーラー次官とシュミット中小企業財政支援部長、アジア海外経済関係担当のシュヴィムベックさんにお会いしてお話を伺いました。
バイエルン州にはジーメンス、BMW、アウディ、アディダス、プーマなどの国際企業も多く、2003から10年間には、ドイツ全体の平均成長率13.6%を上回る20.9%の成長率を記録しています。
バイエルン州として、中小企業創業サポート、研究テクノロジーサポート、経済構造強化策、大学・職業教育などの政策をとっています。19の分野で産業クラスターがつくられ、中小企業がそのネットワークを活用しているとのことでした。
午後1時からドイツ料理レストランで昼食を取った後、午後2時半にフラウンホーファー協会本部を訪問し、国際ビジネス部門のディレクターであるラオウル・クリンガーさんから、フラウンホーファーの概要や役割についてのお話を伺いました。
フラウンホーファー協会はドイツ国内各地に67の独立した研究上を持ち、2万3千人が働く大組織です。
大学やマックス・プランクなどの研究機関の基礎研究と、革新的企業の新製品開発の間をつなぐ、技術的な調査・開発を担っています。
結果として、国際的にも競争力のある製品開発に貢献していることを感じました。
午後5時には、フラウンホーファーと連携して医療機器システムの開発を行った企業であるイェナヴァルブ社を訪問し、ヴェーゼラウCEOから、その経緯や同社の製品などについてお聞きしました。
当社は、2006年に設立後、心臓の大動脈弁の疾患を治療する人工弁のシステムに関するイエナ大学の2人の教授のアイデアを基に、フラウンホーファーのイエナの研究所と製造方法についての技術開発を行い、それを基に委託製造を開始しました。
2012年からシステムの販売を開始、患者の負担が少なく、入院日数も少くてすむことが評価され、ヨーロッパやアメリカで着実に売上を伸ばしています。
フラウンホーファーの技術力が新たな製品開発に繋がった実例であり、地域の大学などと連携した応用研究を行う研究所の重要性を再認識しました。
ここで、伊藤達也先生と福田達夫先生は、一足早く帰国されるため空港に向かい、我々は、400年以上の歴史を持つビアホール「ホフブロイハウス」に向かいました。美味しいビールや料理と伝統的な音楽や踊りを楽しむことが出来ました。
( ドイツ博物館入り口での記念撮影です。)
( ユーボートの船体の横で山際先生と。 )
( 初期の飛行機であるユンカースの内部も見ることが出来ました。)
( バイエルン州経済省でお話を伺った後で、アジア海外経済関係担当のシュヴィムベックさんを囲んで一枚。)
( フラウンホーファー協会では、ラオウル・クリンガーさん(写真右)からお話を伺いました。)
( フラウンホーファーの果たしている機能の図解です。)
( イェナヴァルブ社の入り口でヴェーゼラウCEOを囲んで。)
( 当社が開発した人工弁は、カテーテルで心臓に送られ、弁の位置で王冠の様な形に広がる仕組みです。)
( 「ホフブロイハウス」の前での一枚。)
( 「ホフブロイハウス」の広いホールです。)
( 笑顔で乾杯。)
( ミュンヘンの夜の街並みがとても綺麗でした。)
ドイツ視察3日目
2014年7月9日初期の飛行機であるユンカースの内部も見ることが出来ました。