本日は、飯田市内の児童養護施設の「風越寮」や精神障害者福祉施設の「いずみの家」などを訪問し、様々なお話を伺ってきました。
午前中訪問した「風越寮」は、2歳から18歳の子供たちが生活する定員50名の養護施設です。
寮長の下平さんにお伺いしたところ、最近は両親がいずれもない子供はなく、虐待や両親の問題から入寮する子供が増えているとのことでした。また、子供たちの1/5ほどは、精神的な問題を抱え、通院しながら生活しているそうです。
今日は、学校で地域の展覧会などが開かれるため授業は休みだったため、多くの子供たちにも合うことができました。一見、明るく元気な子供たちですが、それぞれに心に傷をかかえて生活しているとのこと。しかし、大家族のように、年代を超えて、グランドで遊んでいる子供たちの姿は、他ではなかなか見られない光景で、寮生活の良さも感じることができました。
「風越寮」の現在の大きな課題は、施設の老朽化と子供たちの居室のせまさの解消です。ほとんどの部屋が二段ベッドを活用した3人から4人の部屋であり、なかなか自分のスペースを確保することができません。一部に小学1、2年生6人が暮らす家庭的なスペースが増築されていますが、やはり抜本的な建物の改築が必要であることを実感しました。
社会福祉法人が、施設の改築をする場合、国が1/2、地方自治体が1/4、社会福祉法人自身が1/4を拠出するのが通例ですが、入所者の両親がかなりの額の寄付を出してくれる知的障害者授産施設と異なり、児童養護施設の場合には両親の協力が得られないため、財政的に厳しいのだというお話を伺いました。子育て支援の充実を図る場合、こうした施設に対する助成の強化がもっと必要であると思います。
午後には、精神障害者の皆さんがパンづくりなどに取り組んでいる「いずみの家」を訪問しました。施設全体においしそうなパンの香りが満ちていました。私は、この「いずみの家」建設の際にお邪魔して、本格的なパン焼きのオープンなどが設置されたところを見学し、どんなパンが焼かれるのか楽しみしていました。それぞれのパンが大変おいしく、評判がよいので、毎日大忙しだそうです。私も、パンを買ってきました。障害者の皆さんも、誇りをもって仕事に取り組んでいらっしゃるようすをお聞きし、大変うれしく思いました。全国各地で、こうした元気な福祉施設がさらに増えることを期待したいです。
(風越寮の自習室です。ここでみんなで学習しています。)
(いずみの家につくられたパン屋さんに並ぶパンの数々。おいしいアイデアのつまったパンばかりです。)