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宮下 一郎

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木質バイオマス活用議連で福島県視察、国家戦略本部勉強会に出席

2014年1月30日

1月30日は、「木質バイオマス・竹資源活用議員連盟」の一員として、福島県の木質バイオマス発電システムを視察しました。

参加したのは、議連会長の宮路和明先生、務台俊介先生、田野瀬太道先生、会津若松市・喜多方市選出の菅家一郎先生と私の5名です。また、林野庁林政部の阿部課長にもご同行を頂きました。

まず、午前7時半過ぎの東京発の新幹線で郡山駅に向かいました。到着後に車で、喜多方市の株式会社ノーリンを訪問し、10時過ぎから、齋藤邦雄社長、ご子息の齋藤大輔専務にお会いし、これまでの経緯などについてお話をお聞きしました。

その後、11時過ぎに約7万ヘクタールの広さに約2万トンのストックを持つ貯木場を見せて頂きました。周辺の4つの森林組合、約20の木材生産会社から未利用材を1m3あたり5000円で買い入れているそうです。

次に11時半ごろに木材チップ工場を視察しました。丸太材は皮をむき、5センチ以下の大きさのチップに加工されます。以前は、剥いた皮を畜産農家の敷きわらとして販売していたそうですが、放射性物質付着の可能性により現在は積み上げられています。本来は、全てが有効活用されていたということです。

昼食後に、会津若松市の工業団地に向かい、株式会社ノーリンとコンサルタント会社グリーンサーマル株式会社が共同出資して設立した株式会社グリーン発電会津を見学しました。

総事業費25億円のバイオ発電プラントは4700kWの出力で、年間300日稼働しているそうです。

本事業が20年間にわたり安定して木材を受け入れて発電を行うということから、各木材生産会社も長期計画を立てて若い人を採用し、教育する動きが始まり、あらたな雇用も生まれているとのことでした。

また、株式会社ノーリンのグループ企業として、108人の雇用が確保されているとのことで、地域に与える好影響が大きいことを感じました。

現在、日本全国では森林整備に伴い、1年間に約2000万m3の未利用木材ができますが、これを発電に使い、年間10万m3の木材を燃やす出力5000kWのバイオマス発電所を全国に合計200機つくると、年間100万kWが発電できる計算になります。これはちょうど原子力発電所1基分の発電量にあたります。

発電所の周囲50km~60kmの範囲から、安定した木材を供給するネットワークを構築することが前提となりますが、木質バイオマス発電の可能性を大いに感じた視察でした。

視察を終え、午後3時半過ぎの新幹線で東京に戻りました。


午後4時半ごろからは、党本部で開催された「国家戦略本部勉強会」に遅れて出席しました。

本日のテーマは、「2030年の日本の姿について国土交通省よりヒアリング」でした。

「国土交通分野における今後の技術革新」、「新たな国土のグランドデザインの構築について」、「人口動態を踏まえたこれからの都市のすがたについて」それぞれ国土交通省より説明があり質疑応答を行いました。

私からは、「リニア中央新幹線開通によるメガリージョンの誕生」という資料について、東京名古屋間は、確かに2027年開通だが、名古屋大阪間の開通が2045年となっているのは、日本全体の成長戦略を考えた場合には遅すぎる点を指摘し、国が主導して大阪までの早期の開通を実現する旨を国家戦略本部として提言してほしいと要望しました。

また、首都直下地震や南海トラフ地震の可能性が高まっているとの指摘を踏まえ、道路交通網や港湾のバックアップ体制や、食糧やエネルギーの備蓄場所と搬送ルートなどについてのグランドデザインが必要ではないかと指摘をしました。これに対しては、今後の国土強靭化計画の中に盛り込まれる予定との回答を得ました。

長期ビジョンを明確に打ち立て、着実に実行をしていくことの重要性を再認識した会議でした。


(はじめに、株式会社ノーリンの齋藤邦雄社長(左端)から、概要について説明をお聞きしました。)


(概要説明をお聞きした後、会社の前で記念撮影しました。)


(各林業者の皆さんが好きな時に搬入できる広大な貯木場を視察しました。)


(これは、移動式のチップ製造マシンです。後ろのオレンジの機械で丸太を投入し、チップにしていました。)


(齋藤大輔専務みずから、高性能林業機械で、丸太をつかみ、一定の長さに切る作業を実演して下さいました。)


(午後に伺った株式会社グリーン発電会津で、発電事業について詳しくお聞きしました。現在、排熱利用についても実験し、データをとっているとのことでした。)


(巨大な木質バイオマスプラントを背景に、全員で記念撮影しました。右から齋藤大輔専務、務台俊介先生、私、宮路和明先生、菅家一郎先生、田野瀬太道先生、林野庁の阿部課長です。)


(これが、チップを燃やすボイラーの建屋です。4階建てぐらいの高さがありました。)


(発電設備を一周し、各所を見学しました。)


(郡山駅に向かう途中に撮影した会津磐梯山です。美しい山ですね。)


(国家戦略本部会合での山口俊一本部長(左)と、石田真敏事務総長です。)


(リニア中央新幹線による三大都市圏が結ばれるイメージ図です。是非早期に実現したいものです。)


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  • 宮下 一郎(みやした いちろう)
    昭和33年8月1日生まれ。妻、長女、長男との4人家族。
    趣味は手品(子どもの頃からの趣味でレパートリーは百数十種類に及ぶ)
    写真撮影 (家族写真、特に子どもの写真を多く撮影)
    映画鑑賞(高校時代には映画制作に熱中。黒澤明監督作品のファン)
    座右の銘は 「誠実」「着眼大局 着手小局 (Think globally, Act locally)」

  • 略 歴

    昭和58年東京大学経済学部卒 住友銀行入行
    平成3~8年大臣秘書官(防衛庁、環境庁、厚生省)
    平成15年衆院議員初当選
    平成19年財務大臣政務官
    平成24年自民党経済産業部会長
    平成26年財務副大臣
    平成28年衆議院財務金融委員長
    令和元年内閣府副大臣
    令和2年自民党農林部会長
    令和5年農林水産大臣
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